しかし、そこに大きな罠が仕掛けられていました。
パソコンでの申し込みは、以下が条件です。
- OS:Windows8.1,10
- 対応ブラウザ:InternetExplorer11(以下IE11)
IE11!??? このシステム作った会社どこだよ?っと思うレベルです。
ちなみに、私は携帯開発の前に3年ほどWEB系のシステム開発をしていました。WEB系の開発で、一番ポイントになってくるのは、どのブラウザに対応させるか(動作保証するか)です。今は、昔ほど差はなくなっていると思いますが、同じプログラムでも、ブラウザによって見え方が違ったり、最悪動作が変わってしまいます。そのため、どのブラウザに対応するかは、必須要素であり要求仕様書に必ず記載があります。
そのため、リリース時にIE11のみ対応ということは、それを最初から要求してきたことになります。どこが問題かというと以下の状況があります。
- 日本国内のWebブラウザ1位はChromeで60%超えの圧倒的シェア(世界的に見ても同程度)
- IE11のシェアは10%未満の3位
- Microsoft EdgeはIE11と同程度のシェアで2位
- MicrosoftはEdgeの使用を推奨している
こういった一般的向けのシステムは、大多数に合わせるのがセオリーです。10年程度前であればIE系で60%以上のシェアを持っていたので分かります。ただ現在、IE11はシェア10%未満の実質マイナーなWebブラウザとなりました。そのため、圧倒的なシェアを獲得しているChromeやMicrosoftが使用を推奨しておりシェア2位のEdgeでもないという、普通に考えたらあり得ない選択をしたことになります。
(Web系システムだとシェア1位と2位を対応させるのが一般的。そうすると7・8割がカバーできるので、それで十分との判断。100%対応にしようとすると開発費が桁違いに上がる)
まともなシステム会社であれば、要求仕様書でIE11の対応が書いてあったとしても、Chromeを優先的に対応すべきと事情説明するのがお客様(今回で言えば総務省)への礼儀だと思います。Chromeを対応したうえでオプションでIE11をやるのは、まだよいです。ただ、先ほども記載したとおりMicrosoftはIE11を非推奨としているので「IE11には対応しない」が普通の判断となります。
昔は、IEは独自仕様が多数ありブラウザの標準仕様にも沿ってなかったのに一番シェアを持っている歪な状況だったので開発には苦労しました。今や、EdgeもChromeベースとなりChromeとEdgeに対応するのはだいぶ簡単になったはずです。
無駄にIE11 をサポートしたことで、システムメンテナンスを含めて、開発費用が上がりそうに思います。
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